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にゃーん

 ドラクエ3のどっかの街の猫に話しかけると、猫が言う。
「にゃーん」
 どんな意味があるのかわからないけれど猫はにゃーんと言う。
 現実世界においても猫は普通にゃーんと言うので、ドラクエ3開発者もにゃーんと言わせたのだろう。
 ここで大事なのは、話しかけた時に猫がにゃーんと言うことだ。
 猫が、
「わん」
 と言ったとすると問題がある。
 おや? これは本当に猫だろうか、とプレイヤは考える。
 いらぬ懐疑心を与える。
 それは開発者にとっても望ましくないだろう。
 ただの、街にいる猫なのだから、ただの猫らしくにゃーんと言うべきなのだ。
 しかし貴方はこう考えるだろう。
 果たして猫ににゃーんと言わせるべきなのか?
 猫ににゃーんと言わせる意味がなにかあるのか?
 ソフトに入れられる情報には限りがあるのは周知の事実だから、もっと有意義なものにリソースを割くべきでは?
 その考えは戦争や恋愛ではきっと正しい。
 けれど芸術作品においては否である。
 リソースがもったいないという理由で、猫に話しかけた時に、何も反応が無いという設定にしたとしよう。
 時間のあるプレイヤは街を歩いている猫に話しかけるというアクションを必ず試みる。そして何度かのチャレンジの後、その猫が、何もリアクションを返さない無言の猫だと理解する。その時にプレイヤが何を考えるかと言うと、
「がっかり」
「開発者が手を抜いた」
「気味が悪い」
 というようなことを考える。
 必ず負の意見ばかりならぶ。
「退屈だ」とか「当たり前」よりも恐ろしい意見が並ぶ。
 無言猫(仮)を二匹以上作ってしまったとしたらもっと最悪な事態が予想される。
 プレイヤはいずれ"猫型のキャラクタに話しかけなくなる"のである。
 それはロールプレイングゲームのもっとも大事な要素を破壊しかねない。
 猫がにゃーんと言うか言わないか、ただそれだけのことでゲームは破綻する。
 動いているキャラクタにアクションを試みることができるとき、キャラクタはまっとうな答えをまっとうに返すことが重要だ。たとえそれが退屈でくだらない答だとしても、その積み重ねこそがプレイヤとの信頼関係を作る唯一の方法なのだから。

・備考
 何故負の感情を抱くか。
 現実世界においてアクションに対してのリアクションが無い物は無生物だからである。(無生物は、それと分かる設定がない限り動かないのが道理である)
 それは生理的嫌悪感に繋がっている。(死んだ生き物を見て気持ちがいいと思う人はいない←無理があるか)
 また「無視をする」という行動は人格の否定であり、プレイヤとの信頼関係を損ねる。(ここで古典的条件付けを僕は思い返す。犬のしつけにもっとも有効なのは"しかること"ではなく"無視"だ。)
 では、猫自体を一匹も出現させないという選択を取った場合どうだろう。それはある意味ではとても正しい。猫が出てこないRPGなんて無数にあるはずだ。出ないなら出ないで問題がない。重要なのは、出てきたら返事をさせることだと思う。(リアクションをしないということがなんらかの表現になっている場合は別)
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