FC2ブログ

思い出に呪われるな

 in the past.
 人間は過去の中にしか生きられない。
 でもだからなんだというのかSo what?
 二部構成でお送りしています悠久の時を超えて目覚める"力"を
 感じています封じられし記憶の中に生き続ける声
 無き叫びを上げるghostを手なづけております僕たちの
 否、君のBest of youは宇宙の果てからやってきた
 さまよえる青い弾丸ですこんにちは。それはかつて
 愛と呼ばれていたかもしれないemotionの
 化石の残像です
 ポエムからはじまったのにはわけがあって。
 あってないような理由である。過去のことを考えるようになったきっかけがあって、それは複数の出来事の集積によって起こった思考の変化であり、特定の何かひとつの事件、あるいは事件のように心動かす出来事、ではなく、多層的な問題だ。
 ひとつは君のことだ。もちろん、そして君のことでもある。形而上的な君たちのことである。物質を持たないセンスデータの集合体。言っておくが僕は君たちが好きだ。だからどんどんカルマを高めたまえ。名指しは控えるが、控えてしまうとなんのこっちゃわけがわからなくなるので、もうちょっとわかりやすく言うと、
 元彼女の話である。
 in the past.
 文脈はこじれにこじれへし折れている。
 混乱の極みにあるような思考回路をまとめ上げているのはわずかばかり残った人間としての尊厳のなせる業だった。
 獣は文章を書かないが、獣だったら僕はこう書く。
「思い出は、向こうからやってきた」

 あえてぼかして書いているのは僕の正露丸糖衣Aだ。
 いやバファリンの半分の方だったか、よく覚えていないが、それは断じて優しさなどではなく、苦味の方である。
 僕が糖衣であり、隠しているのは苦味の方である。
 最近のどこかの夜勤の時に、in the past.から急に連絡があった。
 2、3年前に別れたin the past.だ。
 僕はその思い出と、あるいは今となっては残像と、僕の人生の長い時間を共有したin the past.がある。
 昔のことを書いた方が、文章的に面白くなりそうな予感はしているし、昔日の詳細を書かねばこれから書くことの痛みの苦味のわかりみが浅くなる可能性は重々承知の助なのであるが、あえて書かない。
 過去は終わってしまったものばかりではない。
 過去は未来まで続いているのである。
 過去は僕たちの10秒先にある。

 連絡があった僕は多少嬉しかった。それはやっぴーな出来事であった。
 もう一生言葉をかわすことはねえんだろうなと思っていたし、in the past.のことなどすっかり忘却の彼方であった。未練などという浅ましいものではなく人としての嬉フィールであることをここに記す。僕はin the past.が幸福なら何も言うことはない、と決めていた。でも過去がもし何か困ったら、そこそこ長い時間を共にしたあの阿保のことを助ける工数管理をしてみるくらいのことはすべきだと考えている。基本的に僕は人付き合いというやつが得意ではない。本当に人付き合いというやつが上手いやつは文章なんか書かない。冗談ではなく、リア充は創作をしない。これはリア充を馬鹿にしているわけでもないし、非リア充を貶めているわけでもない。単なる事実だ。そもそもリア充ってどんなやつだ? 僕はそんな人に一度もあったことがない。友達がたくさんいて結婚していて貯金が二億あったらリア充だろうか? でもそいつが色々なことで悩んでいて「俺とか私はダメだなあよねえ、辛いだなあよねえ」って毎日思っているとしたら、非リア充だと思う。毎日が超超超超ハルマゲドングリッチハッピーって言う人がいたらタピオカドリンクにコカの実でも入っていたのかなと思うし、逆に怖い。人付き合いが上手いやつというのはイコールリア充なんだろうか? 自分で言ってて何か矛盾がある気がするが、僕はもう脱構築を脱構築している。先祖返り的な文体でお送りしていますこんにちは、伏田です。
 文章のクセがすごい!!!!!!

 残像は言った。
「結婚したんだ。でもやつが出会い系で浮気してたから喧嘩して、だから離婚することにした。今友達の家に居候してて温泉の店員やってて、だから伏田に連絡した」

 え?

 情報量が多すぎる。


情報量が多い



 でも仕方なかった。僕は人が後ろ指をさしてくるぐらい優しかった。これが僕のカルマだった。

「言葉の暴力って知ってるか?」「それなら言葉の警察を呼びなさい」


 僕の好きな小説のセリフが脳内を駆け巡る。マッハ2で。あまりに加速して空中分解してしまう。大爆発。

「どっかーん!」


 ちなみにこのどっかーん! は僕が好きなS・キングのエッセイに出てくるベビーシッターの女の子のおならの音である。何を言ってるかわからないと思うが、そういうシーンがある。僕は混乱しているか? 答えはNOだ。大抵の狂人はそう言う。自分が狂っていると思っているうちは狂っていないものだ。自分はまともで正しい! と思ったときが危ないのだ。周りがみんな間違って見えたらレッドアラート。一旦落ち着いて周囲を見渡し、歩道橋では天高く手を上げて注意深く歩き出すがいい。それが王道というものだ。すみませんでした。カブトムシ飼いたい。
 ぼくは。

 ぼくは、やさしくしようと思った。

 それは、きっとこまっているのだ。
 どうしたらいいかわからなくて、僕なんかよりもよほど混乱しているのだ。
 あたりまえだ。
 当事者は僕じゃない。
 僕にできることは、ただ"いつもそうだったように"接するだけだろう。
 in the past.
 過去が蘇る。

 夜勤中ではあったが、なるべくメッセージを返すようにした。
 それと同時に早く返しすぎないようにもした。そういう過干渉っぽい感じを出したくなかったし、僕たちはもう充分に大人になってしまっていて、既読スルーとか別に平気だし、ちょうどいい時に返してくれればいいし、それは相手の方も同じことを考えているはずだと思ったし、何より僕たちはもう解散したのだ。知り合いになって、それでもなお「お前なんかどうでもいいよバカ」なんて子供みたいなことを言わずに、頭ごなしに否定したりせず、落ち着いて話をするべきだったし、それができるはずだった。

 僕たちは二三日ほど他愛ないメッセージをぽつりぽつりとかわした。
 にわか雨のようなメッセージ。
 時々送られてくるリアルなゴリラのスタンプ。
 僕はラインのスタンプを地獄のミサワしか持っていないので、気持ちが悪いアイアイという猿の画像を送ったりして、あはは、バカみたいだね……みんな……みんなバカみたいだね……まともなやつなんて、ほんとに、会ったことねーよ……だあら君も、君と君も、嗚呼僕も、大丈夫なんだぜ、少しくらい変わってたって、そんなもん普通さ。どこにでもある胸の痛みさ……これだってあれだっていつか消費されて消耗するのさ……人生色々あるよな……でもだからこそ、今まで息をして心臓を動かして涙を流して汗を流して、動いて、良かったよな。
 in the past.生きてて良かったよ。
 俺はさ、良かったと思う。
 俺はダメだったけど、でも――こうして、
 生き残ったんだものなあ。











アイアイ

 アイアイも、生きてるよ。

「なにこの生き物! こわっ」
 in the past.は本当に離婚の覚悟を決めたかのように死ね死ねとかわっしょいわっしょいとか最悪! とか書いてきた。
 僕はそれに答えた。
 僕は基本的に正直に答えるようにしているし、ちゃんと考えた返事をするようにしている。
 時々は意図が伝わってないときもあるし、表現が悪かったなと思うこともある。
 けれども大体、BEST OF MEであることは違いない。
 僕は僕の知り合い全員の幸福をマジマジのマジで祈っている。
 そして僕の敵みたいな連中のことは、いくらのおにぎりにあたって倒れればいいと考えている。

 人間なのだ。

 僕はパーフェクトヒューマンではないし、そんなものにはなりたくもない。

 僕は僕の価値観でものを測り、僕のやり方で人生を生きている。

 in the past.もそうだ。

 彼女はNowと話をするためにメッセージを途絶えさせた。

 それは象徴的ラストバトルのように感じられた。

 けれど一生続くのかもしれない。

 この世界にラスボスはいない。

 このゲームにクリアはない。

 ただ延々と続く生ぬるいザコバトルだけが、僕たちを消耗させる。

 そういうゲーム性なのだ。

 汝、クソゲーを愛せよ。

 丸一日交信が途絶えたのち、in the past.からメッセージが届く。

 メッセージを開く前に、僕は深呼吸をする。

 きっととても辛かった話し合いの結末などが書かれているに違いないから。

 メッセージを、開く。


















 仲直りした~~~d(*´∇`*)
 伏ちゃん話聞いてくれてありがとなあ(^q^)
 じゃあ、あんまり話してるとあれなんで……
 また連絡するぞ~~~~〆(・ω・*)


























 そして何故かブロックされる
































 ん?










 んんんんんんーーーー…………????















 5時間くらい考えて、事態を把握した。
 In the past.
 Best of me.
 遠い……。
 遠いよ何もかも……。
 僕は養分でしかなかったのかよ……。
 お前はまた繰り返すのかよ……。
 まあ……。
 まあいいさ、それが人生なんだろう………………。
 あの阿保が幸福ならそれはそれでいいか、と思ってしまうこの業の浅さ……。
 これが僕の最大の魅力である……。
 まあ、なんだ……。
 こういうことが、あったんだよ…………。
 すこし疲れちまったみてえだ……。
 ちょっと寝るからよ……。
 ああ、忘れてると思うけれど、問題は多層的なんだ…………。
 これだけじゃねえんだからよ……。
 じゃあ……………………。
 また、見に来いよな…………。
 そんときもぼかぁ、がんばって、書くからさ………………………………。































 カブトムシの飼い方



関連記事

コメント

あらま…
一気に色んなやり取りがあったんですね。シンクロニシティですか。

他人事みたいに書いたけど、メールはまた後日お返ししますね。
本件に関しては、あの、お疲れ様でしたというか…
詳しくは気が向いたらこっそり教えて下さい。

Re: タイトルなし

 hanacoさん、こんばんは。

 まさに、シンクロニシティーでした。
 僕は割とこういうことが多いんです。
 昔の友人から連絡があると、まったく違う友人からも偶然連絡があったり。
 不思議なものです。
 層をなす他のお話は「わたし精神病院に入院しちゃったよ」と、
「今月金貸してほしいんだけど」の、
 二本立てになっています。

 承知です。のんびりお待ちしております。
 ありがとうございます。あのやりとりで、ぼかぁ風邪がぶり返すかと思いましたよ……
 このお話の細部を語ってしまうと、間違いなくただの愚痴になってしまうので、お気持ちだけ頂いておきますw

 コメントありがとうございました!
非公開コメント